Honeywell Analytics
移動ロボットがHoneywell社のアジャイルとリーンの維持に貢献
01 要約
Mobile Industrial Robots (MiR)の3台の移動ロボットは、Honeywell Analytics社の施設内の資材搬送を自動化することによって製造プロセスをリーンかつアジャイルに保つことに貢献しています。
02 問題と解決策
英国のPooleにあるHoneywell Analytics社は、海底石油や鉱業で使用されるガス検出装置、および家庭用の消費者グレードのガス検出器を製造しています。リーン生産方式は、Honeywell Analytics社の競争力維持に貢献していますが、先進製造・エンジニアリングリーダーのStuart Harris氏が説明しているように、同社の競争力はプロセスを簡単に変更できるかどうかにかかっています。「Honeywell内ではリーン生産方式を重視していますが、リーン生産方式には柔軟性が重要です」と、Harris氏は述べています。「生産状況に合わせてラインを移動させたり、最適化のためにいくつかの障害を取り除いたりと、物事を変えられるようにしたいと考えています。すべての製造システムと同様に、柔軟性は、変更を可能にし、効率を最適化するための肝心かなめなのです」
Honeywell Analytics社は、最適化の一環として、自動化とロボットを幅広く使用していますが、原材料や組立品は、依然として作業員が押す台車に載せて91,000平方メートルの工場内を移動させていました。倉庫が1階にあり、製造ラインが2階にまたがる施設のレイアウトであるため、この業務の自動化は課題でした。製造ラインと倉庫の間で資材を配送するには、複数の狭い廊下と二重の防火扉を通り抜け、フロア間を移動するために昇降装置を制御する必要があります。これは他の移動ロボットではサポートされていなかった重要な機能です。設計エンジニアのTimothy Ward氏は述べています。「当初、移動ロボットを選んでいたとき、他のロボットは完全な昇降装置機能を備えていませんでした。今後も、それをサポートできないでしょう。そのため、さまざまな製品の中でMiRが際立っていたのです」
Video — MiR robot, Honeywell Analytics
03 移動ロボットは効率を改善し、最大6人のフルタイム作業員を解放
Honeywellは、Pooleの施設に3台のMiR100ロボットを配備しました。MiRロボットによって、人が台車を押している時間が短縮され、効率を上げるためのスキルアップを図れるようになります。「MiRロボットで克服したい主な課題は、カートを押す作業に割り当てられているスタッフです」とWard氏は述べています。「彼らには、生産ラインに戻って効率化を推進してもらいたかったのです。MiRロボットを現場に導入することで、6人のフルタイムスタッフがより多くの生産を行えるようになり、ラインの効率化を図ることができました」
また、価値の低い材料搬送作業から作業員を解放することは、必要に応じてさまざまな生産ラインで作業できる多能工を確保するなど、他のリーン生産方式の目標にもつながります。「ビジネスのさまざまな部分で働くことができ、製品の生産平準化に貢献できるように、複数のトレーニングを受け、複数のスキルを持ったスタッフを抱えたいと私たちは考えています」とWard氏は述べています。このように、MiRロボットは、変化する生産ニーズに対応するために、新しいルートやプロセスを容易に習得することができるので、すぐに溶け込むことができます。
パワフルなソフトウェアは既存のシステムに統合可能
Honeywell Analytics社では、MiR Fleetソフトウェアを使用して、ダイナミックな環境下で3台のロボットを管理しています。このソフトウェアは、利用可能な近くにいるロボットにタスクを割り当て、安全で効率的な運用を実現しています。先進製造・エンジニアリングリーダーであるStuart Harris氏は次のように説明しています。「ここでは複数のロボットを使用しているので、ロボットにタスクを割り当て、1つの場所、特に、たとえば、一度に1台のロボットしか望まない狭い廊下などには1台のロボットしか持ってこないようにするフリートマネージャが本当に必要でした。私たちのために、フリートマネージャがその面倒を見てくれます」。また、このソフトウェアはロボットの速度などの要素を管理するためにも使われ、ある場所では速く、ある場所では遅く動くことができるようになりました。ロボットのバッテリー残量が少なくなると、ロボットは次の指図を待つ間、自動的に充電ステーションに戻ります。
MiRロボットは投資回収が早い
Harris氏は、これまで作業者が行ってきた低レベルの作業にロボットを使うことの利点を述べています。「つまり、さまざまな効率化が可能になるということです。休憩中や昼食中はもちろん、出勤前や帰宅後の時間外でも人々を待つ必要はありません。ロボットは仕事を続け、作業をこなすことができます」
Honeywellは通常、2年間で投資の回収を目指していますが、Honeywell Analytics社は現場の3台のMiRロボットによって容易に達成できると予測しています。Ward氏は述べています。「コンベアやシステムでさらに効率化を進めたいので、MiRシステムにさらに投資して、より多くのスタッフを解放し、会社としてより柔軟に対応できるようにしたいと考えています」
04 Honeywell Analytics社について
Honeywellは、フォーチュン100にランクインしている多角的な技術・製造業のリーダーであり、航空宇宙製品およびサービス、ビル・住宅・産業用の制御技術、ターボチャージャ、高機能材料などで世界中の顧客にサービスを提供しています。Honeywell Analytics社は約50年にわたり、日々命を懸けている人々を守ってきました。高度な技術と純粋な業界のノウハウにより、Honeywell Analytics社は製品を改善し、進化させ続けています。